肥満は遺伝する?ダイエットしても意味がない?

太っていることは必ずしも批判されるべきことではないかもしれませんが、よく知られているように太りすぎは生活習慣病などの重篤な疾病を含む健康問題を引き起こすこともあります。
現在では多くの方々が太りすぎないようにエクササイズに取り組み、政府も様々なプログラムや啓発活動を始めています。

太りすぎは自己管理ができていないのが原因だと思われていますが、そうとは限りません。
肥満につながる体質の要因はいくつかありますが、現在では肥満は遺伝子と大きな関連があることが分かっています。
近年、オーストラリアの生物学者が行った研究では、子作りをしたときの父親の体重が子どもが肥満になりやすくなるかどうかに大きな影響を与えることが明らかにされました。

また、標準的な体重の両親から生まれた子どもよりも両親の片方が肥満である子どものほうが将来太りやすく、両親ともに肥満である子どものほうが更に太りやすいことも別の研究により判明しています。
いずれにせよ、肥満は親から子へと遺伝するものである、というのが有識者の共通認識です。

食料不足に頻繁に陥っていた数世紀前であれば、体脂肪を蓄積しやすい体質は生き残るために有利だったでしょうが、食料が有り余る現代では生まれながらにして太りやすい体質を備えてしまった方は、そうでない方に比べて体重のコントロールという点で大きなハンディキャップを背負っていると言わざるをえません。

遺伝子レベルの問題であるため、治療によってこの体質を変えることはできません。
しかし、肥満になりやすい遺伝子を持っていても、適切な方法でダイエットすればスリムな身体をキープすることができます。
運動をすればカロリーを消費し、脂肪を燃やすという身体の仕組みは肥満の遺伝子を持っている方とそうでない方とで違いはないからです。
重要なのは、自分が太りやすい体質であることを理解し、受け入れることであり、適度な運動をするといった当たり前のことを続けることが大切といえるでしょう。

肥満家系でなくても環境によっては太る

良く知られていることですが、肥満の要因は遺伝子だけではありません。
たとえ肥満家系でなくても、環境によっては人は容易に太ってしまいます。

簡単に言えば、摂取したカロリーを消費し切ることができず、その余ったカロリーが脂肪として身体に蓄えられる、というのが人が太るメカニズムです。
したがって、理論上は一日に消費するカロリーより多くのカロリーを含む食物を摂取しないようにすれば、人は太ることはありません。

しかしながら、現実はそう簡単にいくものではなく、たとえば仕事の付き合いの飲み会でビールをたくさん勧められたり、日常のストレスの解消法として暴飲暴食がやめられない、などと様々な事情によって必要以上のカロリーを摂取してしまいます。

仕事の付き合いにせよ、ストレス発散としての食事にせよ、太りすぎないために重要なのは自分が摂取したカロリーをおおざっぱでも良いので把握することです。
例えば1回の飲み会でだいたい1,500キロカロリーを摂取したとしましょう。
この値は、一般的に推奨されている夕食での摂取カロリーの約2倍です。
この飲み会の後も普段通りの食生活を続けていては、この約750キロカロリー分は脂肪として身体に残り続けてしまい、結果として太ってしまいます。

仕事が太る原因であることはわかっているけれどもだからといって転職をするわけにもいかないことからわかるように、太る環境というのは変えるのが難しいものもたくさんあります。
結局のところ、肥満家系であろうとなかろうと太りすぎないようにするためにカロリーをコントロールし、適度な運動をしなければならないのは現代に生きる我々にとっては変わらないことだと言えるでしょう。